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ケアラー支援条例をつくろう!ネットワーク京都
(京都ケアラーネット)

 2020年3月に制定された「埼玉県ケアラー支援条例」をはじめ、これまで、9地方自治体でケアラー支援条例が制定されました(2022年4月1日現在)。また、ヤングケアラーの全国調査では、小学生の6.5%、中学生の5.7%、高校生の4.1%がヤングケアラーであり、その7割が「誰にも相談したことがない」実態があることがわかりました。ヤングケアラーという言葉に注目が集まることで、介護だけではなく、精神疾患をかかえる家族へのケア、しょうがいのあるきょうだいへのケア、不登校やひきこもる人と家族へのケア、日本語を第一言語としない家族へのケアなど、じつに多様なケアがあることが明らかになりました。

「ケア」は、私たちが生まれてから死ぬまで、必要不可欠でかけがえのない営みですが、今の日本社会では、そのほとんどを家族が担っています。ケアラーになることは、自分の体・時間・感情を誰かのために差し出すことであり、そのほかの生活(学業・仕事・余暇)にも影響をおよぼします。したがって、支援を必要とする人だけでなく、ケアラーにも、自分が望む人生を生きるための配慮や支援が必要です。

 ケアラー支援への社会的理解と具体的な支援を広げるために、ケアラー支援条例は大きな役割を果たすと考えます。私たちは、子ども・若者ケアラー、親ケアラー、働くケアラー、ダブルケアラーなど、多様な要ケア児者とケアラーを含む全ての当事者の声を広く知ってもらうことを通じて、ボトムアップ(市民活動)で条例を制定し、具体的な施策の実施を推進することが、ケアを家族だけの責任にせずに、社会全体でささえるしくみと地域文化・関係づくりにとって重要な過程であると考えます。

ケアラーの声を聞くことを何よりも大事にして、市民参画によるケアラー支援条例を広げるために、私たちは、「ケアラー支援条例をつくろう!ネットワーク京都」(略称:京都ケアラーネット)を立ち上げることにしました(2022年4月1日発足)。

この活動は、これまで京都でケアにかかわる活動や経験を有している個人・団体の緩やかなネットワークの場です。当面、①京都でのケアラー支援の条例化を目指して活動すること、②3年をめどとする期限付きの活動とすること、とします。多くのケアラー当事者団体、ケアラー支援団体にかかわる人たちに参加していただき、市民参画でのケアラー支援条例の制定を目指します。多くの方々の参加をお待ちしております。

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